9人のHey!Say!JUMPと最後の3日間

 

 

 

 

 

4月9日の気持ち

 

私がHey!Say!JUMPを好きになったのは2015年の12月で、岡本くんが留学を発表してJUMPが8人で活動を始めた期間は私がJUMPのファンとして過ごしてきた時間の中でも多くを占める。

 

8人での活動が始まって、ダンスも歌も今までとは違う新たなHey!Say!JUMPの姿をたくさん見てきた。歌が苦手・ダンスが苦手と言っていたメンバーが素人目で見てもメキメキとスキルアップしているのがわかった。著名なアーティストの方から楽曲提供を受け表現の幅が格段に広がった。楽曲をリリースする度に一つ一つが本当に濃くて毎度新たな衝撃を受けた。

グループとしての活動以外にも個人で新たな仕事の扉を開いたメンバーもいる、今まで培ったものに磨きをかけて堅実にステップアップしているメンバーもいる。

とにかく一つ一つのコンテンツが印象深く、10周年前のような爆発的な雰囲気ではないけれどHey!Say!JUMPが着実に活動の幅を広げていった濃密な2年半だった。

『ジャニーズらしさ』『アイドルらしさ』という既存のイメージへ寄せていくのではなく『Hey!Say!JUMPらしさ』を築いていった期間だったとも思う。

 

目まぐるしく印象的な2年半だったから8人で活動する姿にも見慣れてきた、というのも正直なところ否定はできない。それでも私は岡本くんがグループに帰ってくる未来を疑った事は無かった。察しが悪いなと笑われるかもしれないがFC動画を開いた瞬間だって15秒まで活動再開の報告だと思っていた。

休止中で8人の活動をしているのと、在籍がなく8人で活動をしているのとではやっぱり気の持ちようが違う。

 

岡本くんが描いたビジョンへ挑戦する為に一人で活動していく事と、岡本くんがHey!Say!JUMPから脱退する事はイコールなのに、前者は受け入れられても後者がどうしても受け入れられない。いや、受け入れられないは違うか...。受け入れてはいるけれど、思わず「行かないで」と手を伸ばしてひきとめたいと思ってしまう。

 

私たちファンが想像する何倍も時間をかけて気持ちを込めて話し合った9人が出した答えだと思う。私たちが岡本くんの脱退を知ったのは数日前だけれど、当事者である彼らはもう前を向いているのだと思う。

だから新たな形でグループの歴史を刻んでいくHey!Say!JUMPのことも、新たな環境で挑戦していく岡本くんのことも笑顔で背中を押すファンでいたい。実際に応援している、彼らの未来が輝かしいものであるようにと願っている。

 

それでも「頑張ってね、今後の活躍が楽しみだな」と笑顔で送り出すには9人のHey!Say!JUMPが見せてくれた世界が私にとってあまりにも幸福すぎた、あの時間を大切な思い出として過去のものだと胸に仕舞ってしまうには、まだあまりにも鮮やかで眩しすぎる。

 

 

昔から音楽は好きだった、好きなアーティストとして名前をあげるバンドもいる。ただ、こんなにも一つ一つの情報を追って応援するような芸能人は今までの人生でHey!Say!JUMPただ一つしかない。だからこそ初めて迎える変化に心が追いつかない。

 

「9人のほうが良かった」なんて立ち止まって過去に縋り続ける気はないし、私も前を向いていくつもりだし、きっと然程時間が経たずとも慣れていってしまうのだと思う。

だけどやっぱり4月12日を迎えても暫くの間は後ろを振り返って、9人で笑い合うHey!Say!JUMPの姿を思い出しながら寂しさに浸ったりするんだろうな。

 

岡本くんの発表に対して思うところが何もなかったわけではない。怒りとかは無いけれど、もっとタイミングとか段取りとかあったんじゃないかなとは思った。自担の帰りを待ってFCを更新し続けた彼のファンだってたくさんいたはずだ、その人たちの気持ちを考えたら最後にコンサートはあってもやっぱりもっと"Hey!Say!JUMPの岡本圭人"としての姿を見たかったんじゃないだろうかと考えてしまう。

だから彼に対してファンから様々な意見が飛び交うことも、それは一人一人の愛の形なんだと思う。マザーテレサの有名な言葉で「愛の反対は憎しみではなく無関心だ」とあるけれど、本当にその通りだと感じる。それが岡本くんへ対する愛なのか、自分の大好きなメンバーに対する愛なのか違いはあれどネガティブな感情が生まれる理由はそれぞれの対象に向けた愛が深いからこそのものだと思う。

 

彼が海外の舞台に立ちたいと思うのならグループとして続けていくのが難しいのもわかる。稽古や公演期間に日本を離れなければならない事もそうだけど、ジャニーズという看板はきっと向こうの舞台界隈では大した意味を成さないだろうし、そうなると仕事を獲得するためにオーディションを受ける回数も増えていくと思う。国境間の移動が安易でなくなった今、それを考えたら活動拠点を完全にあちらへ移したいって考えるのもわかる。

日本の舞台で経験を積むではダメだったのかと思う部分はあれど、彼には彼の描いた夢があるし、芸能界と一切関係のない私にはそこの違いは理解し得ない部分なんだろう。

 

楽な道ではないと思う、ネットを見るとファンも世間もそう話す人は多い、そこは本人も自覚していると思う。日本で、Hey!Say!JUMPとして活動していくのなら舞台もすぐに埋められる。海外となれば時間も交通費も手間も国内の舞台へ観劇に行くのとは桁違いになるから、既存のファンもどれほど足を運ぶかわからない。そういったものを手放してでも挑戦したいと決意した岡本くんの覚悟は純粋に応援している。これは多分、他担だからこその感情だと思うけれど。

 

それでもこの「寂しい」という気持ちはどうしようもないんだよ~~~

 

岡本くんに対して可愛い弟を見るみたいに「しょうがないなぁ」と時に厳しく時に優しく接するBESTも、親友という言葉では収まらないほど密接な関係を築いてきた7も、そしてそんなメンバーを愛おしそうに見て笑う岡本くんも全てが大好きだ。

個人的な好みの話をすると、私は岡本くんの声質が凄く好きだ。以前ツイートしたけれど"薮くんの歌声は「前例無しの突然変異、本能の導きによる好き」って感じなんだけど、岡本くんの歌声は「今までの人生で形成された趣味嗜好へがっつりハマるタイプの好き」って感じ"なんですよ。その歌声が聴けなくなるかもしれないっていうのも寂しい。

 

有岡くんが4月8日のJUMPaperで「Hey! Say! JUMP岡本圭人ではなくなるけど、これからも仲間である事には変わりません。」とファンへ向けて言葉ににしてくれた事が嬉しかった。

JUMPの性格(メディアに出ている部分しか知らないけど)的にも、そうだろうという思いはあった。ファンの目線から見た「そうであってほしい」という願いに近いけれど。だからそこに不安は無かったけど、JUMP本人の言葉でその言葉を聞けたことが凄く嬉しかった。これは有岡くんのファンへ対する優しさだなぁ、と感じてその心が嬉しかったのもある。

でも4月12日以降、山田くん知念くん中島くん岡本くん有岡くん伊野尾くん髙木くん八乙女くん薮くんの揃った姿を私たちファンが見れる機会は0では無いにしろ殆ど無いのかもしれないと考えると胸がギュッとなる。

 

こんなにも寂しいと感じてしまうのは、それだけ9人のHey!Say!JUMPが私にたくさんの幸せを見せてくれたからで、この抱えきれないほどの寂しさは彼らに対する感謝の気持ちと比例する。

 

4月11日の配信を観て、私の気持ちが今と同じなのか、または違う感情を抱くのかわからない。でも今抱いている気持ちは私にとって大切なものだと思ったから残しておく、纏まりのない言葉だけれど。

 

 

3日間の配信コンサートへ向け、改めてFab!を聴いているのだけどYour Songの

「“HELLO, FRIEND” 涙は終わりの合図じゃない

明日に繋がる 虹の架け橋

大丈夫 僕らは何もかもが違うけど

本音で君と 笑える気がする

ちぐはぐな僕らを繋ぐものは それはね 多分ね 愛だ」

という歌詞が今の気持ちにじんわりと沁みて、少し感傷的になっていたのだけれど有岡くんの「話なら聞くよ」というパートで、電車を何本も見送りながら岡本くんの留学の話を聞いた有岡くんというエピソードを思い出して涙が溢れてしまった。

 

Your Songは配信ライブで絶対歌うよね、2番歌うかはわからないけど、私はこれを思い出して泣いちゃうんだろうな...。と余韻に浸っていたら、いつの間にか曲はJazzy Cutに変わっており「ドメスティックDonkey 檻の中もう耐えられない」というパワーワード笑いを耐えられなかった。笑顔になれてよかった、ありがとうねドメスティックDonkey

 

 

 

4月10日 らじらー

 

声を震わせながら想いを語ってくれた伊野尾くんの言葉を聞いて、彼らが今まで同じ道を歩いてきた仲間であることに変わりはないが、これからは別々の道を歩むんだって実感が湧いた。

ツイッターにも書いたけれど、私たちファンは彼らの姿をメディアを通してしか知る手段が無いからグループを離れ役者として活動していくということは「彼らが言葉を交わす姿を私たちが見る機会は難しいものとなってしまうのかもしれない」って気持ちで寂しくてたまらないけど、本人たちからすれば同じ事務所に所属しているし、活動はこの2年半と変わらないし、お互い連絡手段もあるから"別れ"という感覚は薄いのかもしれないと思っていた。

でも伊野尾くんのあの声を聞いたら彼らにとってもこれは確かに"別れ"なんだと、わかっていたはずなのにわかりたくなくて目を逸らしていた部分を実感してしまった。

 

伊野尾くん、八乙女くん、二人の言葉を聞いて私は彼らが完全に納得しているわけではないんだなと思った。岡本くんの話を聞いて背中を押し送り出そうと決めた、というより、引き止めるための言葉は全て伝えたけど彼の意思がそれ以上に固かったので送り出すしかなかった、だから腹を括って背中を押そうと決めた。そういう風に感じた。

正直なところ、私は彼らがそういった想いを抱いている事に安堵した。この2年半、8人での活動を通して彼らがグループとして得たものは大きかったと思う。ダンスも歌もスキルが上がってジャニーズファン以外から称賛の声を聴くことも増えた、直近で言えばFab!のアルバムは本当に幅広い層へと響いていた。8人で築いたものがどんなに大きくても彼らにとってHey!Say!JUMPは9人である事が絶対だったんだと、他の誰でもない岡本圭人という人間がグループにいる事が当たり前なんだと、彼が復帰する事を信じて疑わなかったんだと、だからこそ諸手を挙げて賛同できなかったんだろうなって事が不謹慎だけど嬉しかった。彼らが岡本くんの事をちゃんと信じていたことが。

 

そして今あるこの状況が悲しかった。なんだろうね、岡本くん個人がどうっていうより、こうなってしまった未来そのものが。

 

 

 

4月11日FC限定ライブ

 

あんなにキレッキレで踊る岡本くんは見たことがなかった、あんなにお腹から真っ直ぐ声を出して歌う岡本くんは見たことがなかった、あんなに堂々と自信を纏って真ん中に立つ岡本くんは見たことがなかった。2年半の間に彼が身につけたものは確実にグループの力になったはずだ、それがこの一回きりなんて勿体ないと思ってしまった。

メンバーに構われてはにかむ笑顔がたまらなく可愛い、でもやっぱり以前より一皮剥けた、決意をした人の表情だと感じて、本当にグループを離れてしまうんだと実感しちゃって、それは良い変化なのにどうしても寂しくて仕方がない。あぁ、でも本当に悔しいくらい可愛い人だな。天与の愛嬌だと思う。

 

Ultra Music Power/ファンファーレ!/H.our Timeという選曲はファンに向けて、というより岡本くんから8人に向けた選曲に思えて、なんだかそこが岡本圭人らしさで愛おしかった。

私自身は9人の歌うファンファーレ!を聴きたいとずっと願っていたから、それが最後といえど叶ったことは嬉しかったけれど賛否のある選曲だと思う。私は岡本くんの"マイペースな強かさ"というか不思議な肝の座り方してるな...みたいな部分がかなり好きだったので、この選曲もそういう部分が見えてちょっと笑った。

 

9人でFunky Time歌う姿を見たかったなと少し思ったけれど、あの曲って嫌な出来事も笑い飛ばしてしまおうってニュアンスの曲だから今日という日には似合わない気がする。9人のHey!Say!JUMPとして築いてきた日々が否定されてしまうような気がして。

 

J Stormの公式サイトに記載されているファンファーレ!の紹介文「人生はとても儚く切ないもの。 けれどその世界は、出会いや別れ、そして愛や恋に彩られて、めいっぱい輝く。 まるでファンファーレみたいに、華やかに。」

彼がファンファーレ!を選んだ理由というのはもしかしたら一生知る機会がないのかもしれない。でも彼にとってHey!Say!JUMPとして過ごした日々がこの曲のように、眩しく輝いて胸を締め付けるほどの幸せが詰まった宝物のような時間であったことの表れであってくれたらいいな。

素敵な仲間に囲まれていたからこそ、岡本圭人という人間が今存在しているんだってこと、そしてその素敵な仲間が今存在している理由の一つに自分がいるんだってこと、この先どんなに存在が大きくなったとしても、ずっと忘れないでいてほしい。

伊野尾くんがらじらーで言っていた「8人のメンバー本当にいい人間だなと思った」「本当にいい仲間に恵まれてるなって思った」という言葉、普段メディアでそういう事を口にしない彼が溢したこの言葉を大切に受け取っていてほしい。

 

 

たくさんの楽しい夢を見せてくれた9人が、多くを語らず最後のステージも楽しい夢のまま9人の物語りにピリオドを打ってくれたことがとても嬉しかった。

 

9人のHey!Say!JUMPを好きになれて、私はすごく幸せだった。この先もずっと今のように熱心に愛を向け続けるのかはわからない。5年後、10年後、他に興味が移るかもしれない。それでもきっとJUMPがくれた幸せな時間の事は一生忘れないと確信している。

 

 

これから正式に8人で活動を始め新たな世界を築いていくHey!Say!JUMPと、グループを離れ彼だけの挑戦を始める岡本くん、そして彼らを応援する全ての人に溢れんばかりの幸福が降り注ぐ未来でありますように。

 

素敵な時間を本当に、本当にありがとうございました。

 

 

形は変わってしまうけれど、これからもたくさん夢を見させてください。

大好きだよ、Hey!Say!JUMP